トラジロ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ ティエンさんの部下・トラジロくん。 性格は几帳面で口喧しい。たまにヒス。 親しくない人に対しては冷淡。 地位は隊の中では割と偉いほう。お仕事は実戦以外にも隊の会計的なこともやっています。 トラジロくんはズィルビーが拾ってきて、ズィルビーはティエンさんが拾ってきました。ズィルビーはティエンさんの真似がしたかったのかもしれないし、興味本位なだけかもしれません。 トラジロくんはティエンさんのことを敬愛しているし、ズィルビーのこともそれなりに尊敬してます。表に出さないけど。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ
【配布】Growth Record Template 毎年お馴染み絵師進化録のテンプレートを作りました。 1080x1527(縦長)の透過PNGです。 御自由にお使いください。 当ブログでイラストやオリジナル小説を公開しています。 主に体格差・年の差カップルの青春学園モノや恋愛ファンタジーを創作しております。 お時間があるときは是非のぞいてくださいませ。 Read more »
小説『ゾルダーテン』chap.01:善良な娘 上空要塞都市イーダフェルト。 アスガルトの中心部にして中枢部、世界の臍と称される大都市イーダフェルト。その礎は大地に接してはおらず、聳え立つ堅牢な壁に周囲を囲まれるが故に要塞都市と呼ばれる。政治・軍事・司法の要所を擁し、それぞれに従事する役人・軍人・官吏・研究者もしくは有力貴族のみが内部での居住を許されている。 イーダフェルト北エリア・三本爪飛竜騎兵大隊庁舎。 西方森林最深部から引き上げた三本爪飛竜騎兵大隊は己の隊舎に本拠地を戻していた。 一番の目的であったヴァルトラムの行動停止及び強制連行の任務を果たしたのち、ビシュラはトラジロの補佐として事務作業に従事していた。ビシュラは非戦闘要員であり、三本爪飛竜騎兵大隊への派遣期間が満期を迎えるまでは危険のない今の仕事が続くであろう。 ビシュラはトラジロに伴われ資料室を訪れていた。指示された資料集めを手伝いながらトラジロに話しかける。 仕事上最も長く傍にいることもありトラジロとはよく話すようになっていた。 「トラジロ騎兵隊長さま」 「何です、ビシュラ」 仕事の質問をするにしろ素朴な疑問を口にするにしろ、トラジロに嫌な顔をされたことは一度もない。 ビシュラから見てトラジロは他の隊員たちとは少々異なる人物だった。三本爪飛竜騎兵大隊は戦闘や荒事に従事する機会が多く気質の荒っぽさで有名だが、トラジロは普段は冷静で物静かな人物だ。三本爪飛竜騎兵大隊騎兵隊長だと知らなければビシュラは恐らくトラジロを武官だとは思わなかったであろう。 だからビシュラは既にトラジロを信頼しきっており、気さくに話しかけることもできる。 「ずっと伺おうと思っていたのですけれど、ヴァルトラム歩兵隊長さまは一体何をして軟禁されることになったのですか?」 イーダフェルトに帰還してからというもの、ヴァルトラムはずっと隊舎の一室に閉じ込められている。 「何をして、という訳ではないのですよ。今までの悪行が積もり積もった結果です」 「悪行、ですか」 ビシュラは苦笑する。あの魔物のような男がどのような悪辣な行為を行ったのだろうかと想像するのも恐ろしい。 「あのバカ歩兵長はひどく頑丈でね、懲罰を与えようにもちょっとやそっと殴ったり切ったりしたって効かない上に、総隊長が本気を出したら逆... Read more »
小説『ゾルダーテン』chap.04:極寒の地へ01 始めは薫風にまみれ青々しかった景色も、草木が少なくなるにつれ段々と色を失ってゆき、土と岩の風景へと移り変わる。褪色したグレーの土地を進み更に生き物の気配が薄まると、ついには空と大地の境界は消え失せた。 一面の銀世界。 中枢都市イーダフェルトから遠く離れた雪原は、ただただ白かった。遠くまで見渡せるのに視界に動くものが一切見当たらない、建物も木も生き物も。風を切っていなければ自分が前進しているのかどうかも分からなくなってしまう。 走ってきた方向を振り返るといくつもの轍が見えた。これが前進している証拠だ。これも数時間後には降雪に掻き消されてしまうのだろうけれど。 宏大かつ無為な雪原を突っ切って直走る。目的地は遙か遠く遠く、北の大地の果て。 「さっ、ささささ、寒いです!」 ビシュラはカタカタカタと震えていた。唇の震えが止まらないし鼻がツーンと痛い。 ビシュラは 緋 ( フェイ ) の乗り物に乗せてもらっていた。座席の後ろに大きなトランクを積んだ三輪の乗り物。一つしかないシートの前半分に緋が座り、後部にビシュラが乗って緋の胴にしがみついている。ギュッとしっかりしがみついているのは速度の所為だけではなく寒さの所為でもある。 三本爪飛竜騎兵大隊 ( リントヴルムリッター ) 歩兵隊は、三輪の乗り物四輪の乗り物入り乱れ、真っ白な大地に轍を刻みながら大移動していた。 騎兵隊は飛竜で移動している。地上を行くよりも飛竜のほうが長く早く移動することができる。旅路は騎兵隊がその日の目的地まで先んじて到着し、其処へ歩兵隊が追い付くという行程を数回繰り返して進んでいく。 ビシュラは騎兵隊でありながらも飛竜を駆ることができない為、緋に同乗させてもらった。 「防寒が足りないんだよ。そんな薄いコート一枚で。ちゃんと用意してこいって言っといただろ」 「まさかこんなに寒いなんて思わなかったんですっ」 ビシュラの姿はいつもの服装に踝までの長さがあるフード付きマントを羽織っただけ。常用しているものより生地が厚いものを用意したのだが到底通用しなかった。 ここはイーダフェルトから遠く離れた北方であり気候が全然異なる。寒さの厳しさはビシュラの想像を超えていた。 「豪雪地帯とは聞いていましたが、本当に辺り一面真っ白になるんですね。... Read more »